今年(平成25年)の1月に、NHKで「世界初撮影! 深海の超巨大イカ」という番組がすごい視聴率を取ったというのをニュースで見て、私もその再放送を見ました。
超巨大イカというのは、ダイオウイカというイカで、10本の足のうち特に長い触腕と呼ばれる2本の足(腕?)まで含めると、5~6mにもなるそうです。その存在は昔から知られていて絵に残っていたり、海岸に打ち上げられた死骸を標本として展示している水族館もあるようです。ただ、生きている姿をなかなか見つけることが出来ず、ましてや映像に残すことなど困難を極めるとのこと。
このNHKの番組では、世界の科学者が集まり、ダイオウイカを映像に残すために、あれこれと手を尽くします。例えば、打ち上げられたダイオウイカの死骸をミキサーにかけ、それをダイオウイカがいると思われる深海にばら撒き、そこに含まれるであろうフェロモンでダイオウイカをおびき寄せようだとか、深海に生きる生物の発光に似せたLEDの光でダイオウイカをおびき寄せたりなど。そして、そのどれもが効果があることを確認してから、いよいよ映像を撮るために深海に潜り、そして見事、映像に収めることに成功します。
この番組が面白いのは、なんと言ってもダイオウイカという巨大でその生態もよくわかっていない生物を取り上げているという点ですが、さらに、それを映像に収めるための科学的なアプローチが我々視聴者にもわかり易く説明されていて、ドキュメンタリーではありますが、まるで映画のようなストーリー性のある構成になっているからだと思います。
前置きが長くなりましたが、最近、このダイオウイカについての広告を見て、「これは見なければ!」と思ったのでした。なんの広告かというと、国立科学博物館(上野)で7月6日から10月6日まで「特別展『深海』―挑戦の歩みと驚異の生きものたち― ~The deep~」という展示をするそうです。「全長約5メートルのダイオウイカ9 件の標本など約300点の深海生物の標本や、全長約10メートルの潜水調査船「しんかい6500」の実物大模型を展示する。ほかにもダイオウイカ9 件などを迫力の映像で見られる深海シアターがある」のだそうです。
きっと土日は大混雑になるでしょうから、出来れば平日に行きたいところですね。
マッコウクジラはダイオウイカを食べるそうで、番組でも、クジラの口元にダイオウイカのものと思われる吸盤のあとが付いていることを紹介していました