あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

夏目漱石の「門」を読みました

「それから」を読んだ後だったので、ある程度、旧かなづかいにも慣れて、「それから」ほどの読みづらさは感じませんでした。

門は、「それから」の続編という位置付けだそうです。登場人物やその生い立ちなどは異なりますが、彼らの関係性などは共通性があり、「それから」を読んだ人には、彼らのその後の人生と捉えることができるし、「それから」を読んでいない人にも、特に違和感なく読めるようになっています。

この小説の主人公である夫婦は、普通につつましく生きていますが、潜在的に、その過去の出来事に苦しみを背負っています。それがなんなのかというところの描き方が、あまりに唐突に、そして比喩的で、さらに「前後の文脈から判断して下さい」みたいな表現であるため、その部分を一度スルーしてしまい「あれ?いますごく重要なことが書いてあった?」と、もう一度その部分を読み返してしまいました()

普通は、そういうターニングポイントみたいなところは、言葉を尽くして説明したいところだと思いますが、「門」のような表現はそれはそれで印象に残るものだなぁと後になってから思いました。同じように、なぜ題名が「門」なのかということがわかるところがありますが、そこの描き方も独特で読み返してしまいました。

「それから」もそうでしたが、「門」も、ストーリーよりも、人間の内面について描くことに重きを置いているなぁと感じました。それは普遍的な部分だけに「そういう気持ちの時もあるよなぁ」と、100年以上前の人の気持ちに共感できるんですよね。そのあたりが未だに読者が存在し続けている要因なのかもしれませんね。

門