飛行機に乗ると、まず機内誌を読みます。ANAに乗るとき、いつも目が釘付けになるページがあります。それは本城直季さんの写真です。どう見てもホンモノの建物などを写しているのですが、なぜかミニチュアに見えるのです。「なんでだろう?」といつも不思議に思っていました。写真を趣味にしているような方ならすぐにわかるのかもしれませんが、これは被写界深度というものと関係があるんですね。注目して貰いたいものに焦点を合わせて周りをボヤけさせるような写真をよく目にしますよね。被写界深度は絞り値とレンズの焦点距離、それから被写体とカメラの間の距離との関係で決まってくるものです。空中から建物の写真を撮ると、それぞれの建物の高低差と比較すると、それが無視できるほどカメラと建物とは十分に離れているため、どの建物にも一様に焦点が合うボケのない(被写界深度が深い)写真になるのが普通です。が、ミニチュアを写真に撮るときはカメラと模型の距離が近いため、ある模型だけに焦点を合わせ、周りの模型をボヤけさす撮影が出来ます。そのため、ANAの写真はミニチュアに見えてしまうのでしょう。試しに焦点が合っている写真とボケた写真とその中間の写真を撮って切り貼りしてみました。三脚を使わずに強風の中で撮った写真なのに加え、合成もチャチャっと適当にしているのでうまくできていないところもありますが、なんとなくミニチュアっぽく見えませんか?ということが理解できたとして、さて、どうやって撮影しているのでしょうね。
実際に本城さんがどのように写真を撮っているかはわかりませんが、それはさておき、こういう写真を作ろうというアイデアが素晴らしいと思いました。
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こちらは合成写真です
こちらは本城さんの作品