あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

石田衣良さんの「4TEEN」を読みました

石田さんは、よくテレビでお見かけしますが一度も本は読んだことがなかったので、今更ながら「どんな小説を書いているんだろう?」と思い、この本を買いました。この本は直木賞受賞作なんですね。内容は、中学2年生の男友達4人組の日常が描かれた短編集といった感じです。中学生の日常といっても、まず都会の中学生ということで、私の中学時代とはずいぶん違うなぁと思いました。なんと言うか、オトナの世界と隣り合わせの世界というか。私が中学生のときには、せいぜい近所にイトーヨーカ堂があったぐらいで、近くにオフィスビルや電車も無かったのでオトナの世界と触れることなく過ごしていたように思います。この小説では、遊び場が銀座だったり新宿だったり、またそういうところにはオフィスビルが立ち並び、もちろん風俗店があったりして、そういう世界と接しながら生活しているので、同じ中学生でもずいぶん違うものだなぁと思いました(もちろん時代の違いというものもありますが)。

この小説の少年達は、病気や家庭の事情から、心から無邪気にはしゃげないところがあります。自分のその頃のことを思い出してみると、中学2年生ぐらいになると、だんだん受験勉強とか意識するようになって、部活で体が疲れているけど勉強はしないといけなくなり、楽しいことばかりではなくなってきた頃だったかなぁと(その頃、神奈川県ではアチーブメントテスト(略して「アテスト」)というセンター試験のようなものが中学2年生に行われていました。公立高校入学のための基準のうち、アテストの点数が25%、学校の成績が45%、残り30%が高校入試の点数という配分で計算されていました。ということは、仮に高校入試で満点を取っても、それは30%しか考慮されませんので、どんなに高校入試で頑張ってもアテストの点数が悪いと挽回できる望みが少ないという制度でした。しかもアテストの科目は主要5科目だけではなく、体育、美術、音楽、技術家庭の筆記試験にまで及びました。そのため、当時の神奈川県の中学生は2年生になると本格的に勉強を始めていました)。「あ~、オレ、希望する高校に行けるのかなぁ」なんて、なんとなくジメジメした精神状態に突入し始めた年頃だったような気がします。この小説の少年達は、もっと大きな問題を抱えていますが、やはりジメジメした感じはよく描かれているなぁと思いました。楽しくも、ちょっと切なくなる小説でした。

 

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