あれこれと

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小川洋子さんの「偶然の祝福」を読みました

車を運転する時は、たいていTOKYO FMを聴きます。日曜日の午前中に車を運転していると小川さんの番組を耳にすることがあり「どんな小説を書いている人なんだろう?」と思い、この本を読んでみました。

読み終わってから気がついたのですが、映画化もされた「博士の愛した数式」は小川さんの作品だったんですね。それは以前読みました(笑)

「偶然の祝福」は小説家がその周囲に起こる出来事を自身が語る一人称小説という形で構成された短編集です。それぞれの短編につながりはなく、別々の小説家の話と思っていたら、どうやら同一人物のようだということがだんだんわかってきます。なぜそのことが初めからわからなかったかというと、普通は時系列で物語が進行しますが、この本では急に過去の話になったり未来の話になったりするので同じ「私」であっても初めのうちはそのつながりがわからないのです。きっと「私」の生活環境の変化や人となりなどを説明する第三者が一人称小説にはいないので、それを自然と読者に理解して貰うには時系列を入れ替えたほうがわかり易いと考えてのことなのかなぁと思いましたが、実際のところは何か別の効果を狙ったのかもしれません。

この小説では、どこか普通の人とは違う浮世離れしたような人と小説家との交流が描かれています。そして、その小説家もどこか浮世離れしています。面白いというのとは違いますが、どの短編も印象に残る話ばかりで、小川さんのストーリーテラーとしての非凡さがこの一冊から十分わかりました。

 

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小川