あれこれと

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柳田邦男さんの「事故調査」を読みました

この本を読むのは3回目か4回目ぐらいだと思います。すぐに内容を忘れてしまうので何年かおきに読むようにしています。

内容は題名の通りで、事故に関するコラムのようなものをまとめたもので、だいたい80年代半ばから90年代初めまでの間に書かれたものですので、話題もその頃に起こった事故に関するものが多いですが、その事故と関連して、過去の事故、それも国内外問わず詳しく紹介されています。特に多く登場するのが、チェルノブイリ原発事故と、ペースシャトルチャレンジャー号の事故と日航機墜落事故です。それぞれ自分の記憶にある事故ですが、覚えているのは「今日の雨は放射能が含まれるんじゃないかなぁ。こんな日に部活やるのイヤだなぁ」とか自分の日常にかかわる部分で、事故の原因については記憶にない、というか当時は関心が無かったのだと思います。

チェルノブイリの事故は停電時にタービンの惰性回転でどこまで電力を供給できるか実験をしようとして普段では考えられないような取り扱いをしたことが原因だったそうです。

チャレンジャー号は異常寒波で燃料を格納する容器のOリングが弾力性を失い、そこから燃料が漏れたことが最終的に爆発という悲劇を生んだようですが、さらには技術者はその危険を警告していたにも関わらず政治的な判断で打ち上げを強行したことも問題だったそうです。

そして日航機は墜落する何年も前に尻もち事故を起こし、その部分を新しいものに取り替えたのですが、その際、リベットの打ち方や補強材の入れ方が適切ではなかったことから、その部分で金属疲労が進行し、あの日、とうとう圧力隔壁の破壊に至ったそうです。

個人的には特に日航機事故が記憶に残っていて、部活から帰ってテレビをつけると乗客者名簿を繰り返し読み上げられていたことをよく覚えています。また翌日に友達と横浜→小淵沢→小諸→高崎→横浜という経路で、御巣鷹山をぐるっと回るように日帰り旅行をし、「あの山のほうに煙が見えるけど、飛行機かなぁ」などと話していたことも覚えています(きっと煙は全く関係がなかったと思います。また、旅行は初めから計画していたもので、わざわざそのコースを選んだわけではありません)。

日本では、ひとたび事故が起きると、その原因に関わる個人を攻撃することに終始するけど(特にマスコミ)、欧米ではもっと事故の原因を深く掘り下げて調査するという違いがあるというようなことが書いてありますが、この本が出版されて20年経った今も、その体質は変わっていないのかなぁという気がします。何はともあれ、とても勉強になる本です。

 

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柳田