ブックオフでなんとなく目に入って買いました。文部科学省が文系の学部を減らすように国立大学に求めているようなニュースを読んだことが頭に残っていたのかもしれません(その後、文科省は誤解だと言っているようですが)。
藤原さんは、数学者でありエッセイストでもあるとのことです。父が新田次郎さんということもはじめて知りました。
この本は、新聞や雑誌などに書いたエッセイをまとめたものですが、はじめは、そんなことを知らずに読んだので、のっけから「日本の教育はけしからん!」みたいな怒りからはじまる文章に面食らったというか、「こんなハイテンションな文章が最後まで続くのだろうか・・・。疲れちゃうなぁ・・・」と感じました(途中から、ガラッと変わってソフトなエッセイになって助かりました)。そのぐらい激しく日本の教育を罵倒しています。一言で言うと、「国語が重要であることがわかっていない!」ということなのですが、それをちょっとコジツケとも感じるような例を挙げて論じています。
ただ、この本が書かれてから10年ちょっと経った現在を見てみると、藤原さんが危惧している状況により近付いているような気がします。昨今の学力低下問題は、国語を強化すれば解決するのかどうかわかりませんが、藤原さんが言うように、対症療法的な政策ではなく、もっと長期的な取り組みが必要であることは間違いなさそうです。なんて上から目線で言える立場ではありませんが・・・。
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