宮本輝さんの「三十光年の星たち」を読みました
定職に就かず、彼女にもフラれ、親にも勘当され、借金だけを抱えた青年が、その借金を借りた老人の手伝いをすることになります。はじめは、ろくでもない青年と、いかがわしい老人かな?と描かれていますが、実は、青年は素直で優しい心を持っていることが少しずつわかってきます。また、老人も、実は、立派な人物であることが、だんだんわかってきます。その老人の助けを借りながら、青年が育っていくというのが、この小説の内容です。
上下2巻からなり、上巻は、話のテンポが速く、読んでいて面白かったですが、下巻は少々、テンポが遅くなり、最後のほうは残りのページ数から、「だいたい、こんな感じで話が終わりそうだなぁ」というのが読めてしまった点もあり、上巻ほどには楽しめませんでした。ただ、「この先、どうなるんだろう?」と、わくわくしながら読める本に出会えたのは久しぶりで、さすが、宮本輝さんだなぁと思いました。
こちらのホームページもご覧下さい⇒いつでも北海道に行きたい!