以前、「夏の庭」を読みました(こちら)。この小説も、老人と子供との交流、そして「死」をテーマにしている作品という点で、共通点が多いです。
夏の庭が、おじいさんと少年達との交流だったのに対し、こちらは、おばあさんと少女です。
内容は、父の死をきっかけに、大家さんがおばあさんのアパートに引っ越すことになります。子供嫌いだと思っていたおばあさんですが、少しずつ打ち解けていきます。後半は、少女が大人になってからの話になり、そこで、子供の頃には知らなかったいろいろなことが明らかになっていきます。
夏の庭もそうでしたが、子供の子供らしい感情を描くのが上手だなぁと思います。大人になって久しい(という表現もヘンですが・・・)自分なんて、子供の頃、どんなことを考えていたかなんてすっかり忘れてしまいましたが。「そう言えば、子供の頃は、そういうことを考えていたなぁ」という場面があったりします。それだけに、話としては少々ファンタジーっぽくはありますが、リアルさも感じるのかなぁと思いました。
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