あれこれと

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佐藤勝彦さん監修の「相対性理論を楽しむ本」を読みました

先日、何かを調べているときに、この本を紹介している記事に出くわしました(なんか表現がおかしいけど、まぁ、いいか)。
その記事によると、あまたの相対性理論を解説した本の中でも、この本は、特にわかり易いとのこと。そう言えば、相対性理論の本なんて、ずいぶん長い間読んでいないので、久しぶりに読んでみたいなぁと思ってAmazonで購入しました。
私が大昔に読んだのは、ブルーバックスだったことは覚えていますが、内容はすっかり忘れました。ただ、構成はだいたい同じだったような気がします。アインシュタインがどういう人だったかということから始まり、相対性理論の世界では、こんな不思議な現象が起こりますよという紹介、そして、特殊相対性理論の解説と、一般相対性理論の解説。
一般性相対性理論は難しすぎて私も理解できませんが、特殊相対性理論の一部分であれば、中学生の時に習うピタゴラスの定理を使えれば、誰でも、「スゴイ!」ということが理解できるところがスゴイところだと思います。
特殊相対性理論では
・光の速度は一定である。
・相対性原理が成立する。
ということを定義することから始まります。
光の速度が一定というのは、どういうことかと言うと、仮に、人が光の速度(3×10^8m/s)に近い速度で移動しているとして、その人が同じ方向に進む光を見ると、常識的には光が止まっているように見えると思うじゃないですか。そうではなく、光はやはり3×10^8m/sの速度なのです。逆に、光が人が進む方向に向かってくるように進んでくるとき、光の速度は約2倍になるんじゃないかと思うじゃないですか。ところが、光はやはり3×10^8m/sなのです。これが、どういうことを意味しているかという解説でよく出てくるのが、光の速度に近いスピードで走っている乗り物の中で、光時計(光が長い筒の中を上下に往復する時間を計るもの)を、乗り物の中にいる人と、外にいる人が観測した場合に、どういうことが起こるかという思考実験です。

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上が乗り物に乗っている人が光(赤い矢印)を観測している絵。下が乗り物の外から光を観測している絵です。光の速度はc[m/s]、乗り物の速度はa[m/s]、乗り物の高さをd[m]としています。
それぞれの観測者が、光が乗り物の床から天井まで移動する時間(それぞれt1とt2)を計ります。乗り物の中の人から見ると、光は床から真上に移動するだけ。外の人から見ると、乗り物が移動するので、光は斜めに移動するように見えます。
それぞれの移動距離からt1とt2を求めてみましょう(ここでピタゴラスの定理が登場)。

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左が、乗り物に乗っている人が計った時間t1。右が、外にいる人が計った時間t2です。具体的な数字が入ると、少しわかり易くなると思います。c=3×10^8m/s、a=2×10^8m/s、d=3×10^8mとして計算してみると、t1=1秒となります。一方、t2=1.34秒となります。つまり、外にいる人から見ると、移動している人の時間はゆっくり経過しているということなのです。我々の日常で、そんな現象は見えませんので、にわかには信じられません。きっと、ほとんどの人は、我々の常識にあてはめるために、時間を一定と考え、光の速度を変化させることで辻褄を合わせようと考えると思います。しかし、光の速度が一定と定義すると、こういうことになるのです。そこがアインシュタインのすごいところですよね。


「でも、光の速度が一定ってホントなの?」

と思われる方がいらっしゃると思いますが、それは、様々な実験で確認されています。古くは、マイケルソンとモーレーの実験という有名な実験で確認されています(昔、その模型だったか何かが、東京の国立博物館に展示されていました。霧箱なんかも置いてあったので、そちら方面に興味のある方は行ってみては!)。


「じゃぁ、新幹線に乗っていると時間がゆっくり進んでいるってこと?」

というと、「ハイ、そうです!」ということになるのですが、光の速度が3×10^8m/sに対し、新幹線は300km/h=83.3m/sですので、桁が7つも違う速度です。先ほどの式に入れてみるとわかると思いますが、光の速度に比べると、ほとんどゴミのようなものなので、我々の日常で時間の差を感じることはありません。
というのが特殊相対性理論のほんの一部です。これだけでも、ちょっと興味がわいてきた方は、是非、この本を読んでみましょう!一般相対性理論では、さらに理解しがたい現象が起こります。そういう世界を、実際の実験ではなく、頭の中の実験(思考実験)で構築してしまったアインシュタインが、いかに天才だったかということが理解できると思いますよ。

ちなみに、大学でも相対性理論は習いませんでした。上の説明が間違っていたらゴメンナサイ(汗)

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