題名だけを見て、なんとなく手に取った小説です。
主人公は中年の脚本家です。彼は離婚したばかり。自分から離婚しようと言ったので妻に未練はないものの、その妻の新しい恋を面白くないと感じるなど、ところどころに傲慢さが見え、「いけすかない男だなぁ」と思います。はじめのうちは。ですが、なんとなく落語をやっている演芸場に入り、そこで、父によく似た人を見かけてから、不思議な体験をします。その体験を通して、少しずつ、彼の弱い部分が見えてきてからは、なんとなく応援したい気持ちになっていきました。
この小説は、1988年に映画化されているようで、松竹映画の「100年の100選」に選ばれています。小説のレビューを読むと、その映画を昔見て、けっこう印象に残っているので、あらためて小説とDVDを合わせて購入したというような方も多いようです。ちなみに、映画の主演は風間杜夫さん、ほかに、秋吉久美子さん、名取裕子さんなどが出演されていたようです。良いキャスティングだなぁ。
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