最近、ブックオフで買う本は、映画化されているものが多いので、この小説もそうかなぁと思ったら、やはりそうでした。皆さん、映画で話題になると原作を読んでみたくなるということなのかなぁ。ただ、いつもと少し違うのは、原作を書いた西川さんは映画監督でもあり、映画化したのはご本人だということ。もしかしたら映画化することを念頭に小説を書いたのかもしれませんね。キャストがあまりにピッタリはまり過ぎていてるので。
主人公は、中年男性の人気小説家です。彼自身や彼の周りの人間などが、1章ずつ語りながら話が進んでいきます。とにかく、「なんちゅう男だ!」という主人公なのですが、周りの人間は、それぞれが彼に抱いているイメージにあてはめようと、不可思議な言動ですら肯定しようとしたりします。そうやって、みんなが真実を見ようとせず、言い訳を並べながら生きているというのが人間なんですよということを表現しているのかなぁと感じました。
読後にすっきりとはしませんが、なんとなく、ホッとするような小説でした。
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