あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

森見登美彦さんの「太陽の塔」を読みました

ブックオフで100円コーナーに並んでいた本で、すぐに読めそうなページ数だったという理由だけで買いました。ということで、ミステリーかなんだかよくわからないまま読み始めました。

主人公は京大に5年間在籍していて、ほとんど大学に行っていない学生です。彼が同じ京大の後輩にフラれ、その後、ストーカーっぽい行動をするのですが、「この後、サスペンスっぽくなっていくのだろうか?」と思っていたのですが、まったく、そういう方向には進まず、だんだんアホらしい内容に話が進んでいきます。

文章は昭和の純文学っぽい難しい言葉や表現が多様されているのですが、書いてあることは、男くさい大学生の、なんとも悲しい生活というギャップが独特なのかなぁと思います。

そして、この本を読んで、自分の学生生活のことを、いろいろ思い出しました。

出身がバラバラな我々の共通点と言えば、同じ工学部かつ彼女がいないという点でした。そのひとりが意中の女性にアタックできずにまごついているのを見かねて、全面的に(面白がって)バックアップしたりもしたっけなぁ。その結果、彼女にすることに成功するとみるや、一斉に嫌がらせに転じたりして。彼の車が、彼女の家の前に停まっているのを発見し、「クソー!」と、その辺りにあった落ち葉をかき集めて彼の車をくまなく覆うことに躍起になったりして(その時の共犯者の一人が今では大学の先生になっていたりする点に、日本の行く末に一抹の不安を感じたりしますが)。この小説でも、我々と似たような男達の男くさい生活が描かれています。

ほかには、「オヤジ狩り」ならぬ「京大生狩り」というのがあるそうで、主人公が狙われることが描かれています。それを読んで、私の後輩がボコボコにされてお金を盗られたことを思い出しました。卒業論文を仕上げなければならず、明け方まで実験をして家に帰る途中、コンビニの近くで、二人組の男に「札幌駅はどっちですか?」と訊かれ、「あちらですよ」と駅の方角に顔を向けた瞬間に顔面を殴られ、財布を盗られたそうです。翌日、学校に出てきた彼の唇は2倍ほどにふくれ上がっていました。そのちょっと前に、阪神淡路大震災があり、彼の実家は半壊状態になっていて、余計な出費は極力抑えたいのに財布は盗られるし、治療費はかかるしということで、せめて、ご飯ぐらいは、みんなで食わせてあげようということで、カンパを募ったりしたっけ。彼は、今、どうしているのだろうか。

かなり本の内容から外れてしまいましたが・・・。この小説に登場する男達の、学生らしいアホらしさと屈折した精神構造という点に、とても共感を覚えました。

 

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