友達から面白かったと聞いて読んでみました。藤田さんも直木賞作家だったんですね。ちっとも知りませんでした。
内容は、サラ金に手を出した学生が、それをチャラに出来るだけのお金を払うから散策に付き合えと中年の男から話を持ちかけられ、半信半疑ながらも他に選択肢がなく、男二人で奇妙な旅を始めるというものです。そして東京の街を歩きながら、互いのことがだんだんわかってきて心が通じ合って行きます。終盤には、なんだか「えっ、そう来るか!」「おっ、今度はそう来るか!」と、いろんなことが一気に急展開します。
ジャンルで言うと、どういうものに分類されるか悩んでしまうような一風変わった小説で、なかなか展開が読みづらい部分もあり、たしかに面白かったです。私は東京にあまり土地勘がありませんので、話の中に描かれている場所のほとんどはわかりませんでしたが、それでも、「あぁ、あそこのことか」というところも少しはあったので、東京のことをよく知っている方なら、もっと臨場感を持って読めるのではないかと思います。
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