あれこれと

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井伏鱒二さんの「さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記」を読みました

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たぶん読んだのは二度目だと思います。ちょっと驚いたのは、ジョン万次郎漂流記って直木賞受賞作なんですね。知らなかった・・・。
ちょっと前に、太宰治のことを取り上げた番組を見て、井伏鱒二さんの小説を久しぶりに読んでみたくなり、今回は、なんとなくジョン万次郎漂流記が読みたいなぁと思って、この本を買いました。ジョン万次郎は、ご存知のとおり、漁の最中に嵐に遭い、何人かの仲間達と島に流され、なんとか生き延びていたところ、アメリカの捕鯨船に助けられ、その後、アメリカで教育を受けるなどしたあと、日本に戻って来た方です。時代は、まだ鎖国が続いていたようなとき。まず驚くのが、日本人を助けるだけではなく、そのうちの一人の少年を我が子のように大事に育ててくれたアメリカ人船長の度量の大きさです。その後、大人になったジョン万次郎は、捕鯨船に乗って漁に出ますが、そこでは副船長というポストに就いたそうですから、アメリカ人の他人を認める能力というのか、そういうところはすごいなぁと思います。まぁ、アメリカという国の成り立ちを考えれば、日本人とは、そのあたりの考え方が根本的に違うのかもしれませんが。
さざなみ軍記は、平家が都落ちし、西へと逃れて行く日々を、武将である平知盛(たいらのとももり)の息子 平知章(たいらのともあきら)が日記に書いていくという構成です。日本人同士で、こうも簡単に、人を殺したり、殺されたりという世の中が、ジョン万次郎が生きた時代まで続いていたんですよね。
平知章は、この頃、15~16歳ぐらいのようなので、高校一年生ぐらいの少年が、「この部隊を任せたぞ!」と言われているようなものなんですよね。まだ少年らしさが残っている描写もあったりして、とても切なくなります。
話は変わりますが、こういう小説を読むと、「その時、自分の先祖は、どこで何をしていたんだろう?」と、いつも思います。私の場合、たどって行けるのは、せいぜい曾祖父まで。父方は兵庫県の田舎、母方は奈良県の田舎ということで、きっと農民だったんだろうなぁとは思いますが、それでも、こういう戦乱や飢饉が、何度も繰り返しやってきては、それらをくぐり抜けてきたことに感謝の念しかありません。
またまた、話は変わりますが、高知県にはジョン万次郎資料館というところがあるんですね(こちら)。行ってみたいなぁ。

 

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