あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

沢木耕太郎さんの「イルカと墜落」を読みました

 

沢木さんご本人が、NHKの番組の取材でアマゾンへ行った際に遭遇した飛行機墜落事故をメインとして、それに至るまでの経緯が描かれています。事態は、ものすごく深刻で、特にユーモラスに表現しているわけではないのですが、不謹慎ながら笑ってしまいました。以下、ネタバレがあるので、この小説を読んでみたい方は、以下については、読むのをご遠慮いただいたほうがよいかもしれません。

 


この取材の前に、飛行機事故で亡くなられた向田邦子さんの20回忌に招待されたり、ブラジルへ行く途中に、アメリカで同時多発テロが起き、足止めされることになったり、嫌な予感というのは、常に頭の片隅にあったそうです。そしてブラジルで、このパイロット、大丈夫か?という不信感を抱きながら小型機に乗り込み、いざ出発すると、片側の羽から何やら液体が漏れているようだけど、たいしたことないのかなぁと思っているうちに、片側のプロペラが止まってしまいます。そこに至っても、「これが片肺飛行か」と、それほど重大なことが起こったとは思っていなかったとのこと。パイロットから、重量を減らすために荷物を捨てるように指示され、最後部に座っていた沢木さんが、その作業をせざるを得ず、「お前のせいだぞ!」と、ムカついてパイロットの荷物から捨てたというのは笑ってしまいました。ただ、そこでも、まだ墜落するという危機感はなく、いよいよ、これは墜落するんだと思ったのは、地面が近づいてきてからで、その時、それまでの人生が走馬灯のように思い浮かぶということはなく、思ったのは、「マジかよ・・・」ということだけだそうです。
それにしても、そういう一大事に巻き込まれていても、客観的に自分の身に起こっていることを観察しているのは、さすが小説家だなぁと思いました。


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