「新奇想小説」と書かれており、「なんじゃそりゃ?」と思いながら、その題名に惹かれて買いました。いくつかの短編小説からなり、そのうちの一つが床下仙人です。サラリーマンが、都心から離れた地にマイホームを建てますが、仕事も忙しいし、通勤も時間がかかるので、ほとんど家にいる時間はなく、家族のためにと思って頑張って働いているうちに、他人に家をのっとられてしまうという物悲しいストーリーです。そのほかにも、奇想天外な設定の短編小説ばかりなのですが、どれも現代社会(と言っても15年ほど前の小説ですが)をブラックユーモア的に、ちょっと皮肉っぽく描いていて、「自分にもここんところは当てはまるかもしれないなぁ」などと思いながら読んでいると、ちょっと哀しくなってきます・・・。
こちらのホームページもご覧下さい⇒いつでも北海道に行きたい!