あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

城山三郎さんの「そうか、もう君はいないのか」を読みました

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本のタイトルを見て、内容が想像できてしまい、そして切なさを感じてしまうって、すごい題名ですよね。その想像通り、城山さんが亡くなられた奥様のことを書いた私小説です。
本を開いて、まず感じたのが「文字がデカい!」ということです。200ページもない薄い本なのに、やたら文字が大きいので、「なんでだろう?」と思ったのですが、最後まで読んで、その理由がわかりました。
話は、お二人の人となりと、その関係性がわかるエピソードから始まり、そして、なれ初め、結婚してから小説家として自立していくまで、さらに小説家として大成してから奥様が亡くなるまでと続きます。その時々で、奥様がどんな方だったかがわかるエピソードと、奥様への気持ちが綴られ、とても良いパートナーだったんだろうなぁということがよく伝わりました。
文字の大きさといい、なんとなく小説にしては、あまりドラマチックな展開にしようという意図が感じられず淡々と話が進んでいく点など、「なんか不思議な小説だなぁ」と思っていたら、途中から、娘さんが引き継ぐ形で話が続きます。それは、この小説を書いている途中で、城山さんの体調が悪くなり亡くなられたため、最後は、娘さんが城山さんの最期を書き足し、さらに出版社の方が、バラバラかつ欠落した城山さんの原稿をまとめて一冊の本に仕上げたためだということがわかりました。
小説らしいドラマチックさがないことが、かえって城山さんの本心を表していて、より感動することになったのかなぁと感じました。また、どなたも同様だと思いますが、自分の家族のことを考えてしまいますよね。


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