あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

城山三郎さんの「臨3311に乗れ」を読みました

f:id:okka4:20220318054812j:plain


先日、「そうか、もう君はいないのか」を読みました(こちら)。それを読んで、城山さんが、経済小説のパイオニアだということを知り、そっち方面の本も読んでみたいなぁと思い、「臨3311に乗れ」を読んでみました。
題名を見て、ピン!と来た方は、鉄分の多い方かもしれませんね(笑) 臨3311は、臨時列車のことです。
この本は近畿日本ツーリストの母体の一つである「日本ツーリスト」を立ち上げた馬場勇さんのことを描いた小説です。臨3311は、修学旅行客用として、国鉄に嘆願して作って貰った臨時列車です。採用面接に来た大学生に対し、帰りは臨3311に乗れ!と、いきなり仕事をやらせるエピソードから話が始まります。今の時代であれば、完全にブラック企業と呼ばれるであろう無茶を馬場さんが自ら率先して行い、少しずつ会社を大きくしていきます。近鉄と一緒になり、さらに会社は大きくなっていくところで、慢性肝炎と糖尿病を患い、亡くなるところまで描かれています。冒頭のエピソードもそうですが、とても細かいエピソードを交えて、当時の激務ぶりが描かれていて、かなりの取材を重ねたんだろうなぁということが容易に想像できます。
高杉良さんの小説にも、こういうバイタリティ溢れる豪快な方がよく登場しますが、高度経済成長は、こういう人達に牽引されて発展していったのかなぁということを感じます。
小説の解説を読んでいたら、「あとがきによると、作者は、病床の馬場氏からとくに懇望され、創業期の熱気を伝える社史の執筆を依頼されたという」と書いてありましたが、その肝心のあとがきが載っていなかったのは残念でした・・・。


こちらのHPもご覧下さい⇒いつでも北海道に行きたい!