あれこれと

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高杉良さんの「ザ・ゼネコン」を読みました

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青木あすなろ建設をモデルにした小説とのことです。30代半ばの銀行員が、社長秘書として建設会社に出向となり、そこでゼネコン独特の世界に触れていくという内容です。銀行員(=世間の常識)から見たゼネコンの姿を描くことで、その特殊性を伝えようとした小説なのかなぁという気がします。特殊性とは、社葬、政治家やヤクザとの持ちつ持たれつの関係、談合などなど。さらに、この会社のワンマン社長が、はじめは頼もしく感じられたものの、若い妻の本質を見抜けていなかったり、同族経営というか直系の世襲にこだわる姿など、「あれ?」というところが垣間見えてきて、「この会社はダメかもな・・・」ということを感じさせるように描かれています。

当時のゼネコンは、大なり小なり、こんな感じだったんですよということを描きたかったのかなぁと思いますが、そういう意味では、わかり易い解説書になっていると思います。ただ、そのために、小説としてのストーリー性という部分は、犠牲になってしまっているのかなぁという気がしました。

また、いろいろな人物が出てきて、いかにも、何かの伏線っぽい予感がする描き方がされているのに、読み終わってから、「あれ?結局、なんでもなかったんだ・・・」という場面が多かったような気がします。400ページを超える大作なのですが、何かページを増やさないといけない理由があったのかなぁなどと勘ぐってしまいました(笑)

実際の青木建設について調べたところ、この小説が描かれたバブル期には、イケイケだったのですが、バブル崩壊とともに業績が悪化し、2001年に民事再生法を申請し、その後、他社と合併し、青木あすなろ建設となっているようですね。

アメリカのホテルを買収する場面では、当時の不動産王トランプの名前が出てくるのですが、これを書いた高杉さんも、当時、まさかトランプが大統領になるとは思っていなかったでしょうね。

 

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