たいてい中華街で食事をしたら、そのまま家には帰らず、元町のパン屋さん「オートウー」へ行きます。その道順もほぼ決まっているのですが、いつも、その通り道にある「めっちゃ美味しい 元町キーマカレー」という看板を見て気になっていました。この日も、中華街で食事をしようと思ったのですが、店内をのぞくと満席だったので、思いきって、こちらのお店へ行ってみることにしました。
お店は元町のメインストリートではなく、1本川側の道にあります。マンションの2階にあり、そのドアを開くまでは、中にお店があるとは信じられないようなたたずまいです。
「ホントに、ここでいいのかなぁ？」
と、思いながら、コワゴワとドアを開くと
「いらっしゃいませ」
の声が。そして、狭い通路を通ると、その先に、テーブルが3つあり、さらに、その奥は、ちょっとしたブティックのようになっていました。
「えっ！どういうこと？」
と、頭の中に「？」マークがいっぱい浮かんだのですが、「お好きな席へどうぞ」と言われたので、最も入口から離れた席に座りました。
「とにかく、料理を注文してから、落ち着いて周りを確認することにしよう」
と、メニューを見ると、キーマカレーセット（カレー、サラダ、ドリンク）が1700円と、思いのほか高かったので、ほかのメニューにしようかとも思ったのですが、私が見た限りでは、それとハンバーグセットしかないようでした（フレンチは要予約のようです）。ということで、ほぼキーマカレーセットの一択のような状態だったので、それを注文しました。
そこで、周りをゆっくり見ると、なにやら色あせた古い写真がいくつか飾ってあったので、よく見ると、朝丘雪路さんの写真のようで、中には津川雅彦さんも一緒に写っている写真もありました。さらに、よく見ると、その後ろに飾ってあるドレスは、朝丘雪路さんが着たものだという説明が書いてありました。
ますます頭の中が「？」マークでいっぱいになります。そして厨房からは、鼻をすする音だったり、豪快に鼻をかむ音が聞こえてきます。オミクロンって風邪みたいな症状だって聞くので、どうしても
「だ、だいじょうぶか・・・」
と、不安になってしまいます。
お店の雰囲気がだんだん怖くなってきて、とにかく食事を早く済ませて、一刻も早くお店を出たいという気持ちが強まってきました。が、なかなか料理は出てきません。
「カレーとサラダだけのはずだけど・・・」
待つ時間が長くなるほど、さらに、よくわからない不安が増してきます。
「もう食べずにお金だけ払って帰ろうかなぁ」
と思ったときに、料理が運ばれてきました。
「えっ！これで1700円？」
というのが、率直な感想です。
おそるおそる一口食べてみると
「あれ？美味しい」
何か奇をてらった味だったり、本場インド的な味ではなく、一般的なキーマカレーですが美味しいです。「Hilton HOTEL出身のシェフ」と、看板に書いてあるので、バターだったり、いろいろと凝ったものが入っているのだろうか？ただ、早く食べ終わって、ただちに、お店を出たいという気持ちから、ゆっくり味わうこともなく、ガツガツと食べてしまいました（笑）
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