あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

藤田宜永さんの「わかって下さい」を読みました


藤田さんらしい短編小説6話からなっています。主人公は、皆、60代半ばぐらい。仕事はリタイアして、さて、これからの人生をどう過ごしていこうかという世代です。おそらく、この作品を藤田さんが描いた年齢がそのぐらいだったのでしょうね。
1話目は、過去に付き合っていた女性と偶然出会う男性が主人公です。
2話目は、子離れができない娘をもつ父親が主人公です。
3話目は、お婆さんに偶然声をかけられたことから、一緒に人探しを始めることになった男性が主人公です。
4話目は、突然、有名な女優に、マンションに押しかけられた男性が主人公です。
5話目は、偶然出会った同世代の男性のおかげで絵を描こうという気持ちを得た絵描きの男性が主人公です。
6話目は、幼馴染の女性とつかず離れずの関係を続ける男性が主人公です。
こう書いてみただけで、なんだか自分の人生には起こりえなさそうなことばかりで、まぁ、だからこそ小説って面白いんだとは思いますが(笑)
60代半ばは、まだ自分にとって少し先の年齢ですが、まだまだ恋愛するぞっていう話だったり、親や子との関係が変化したり、死がより身近なものになったりということを読むと、そうなんだろうなぁということが、なんとなくわかります。特に40代という人生の半ばを折り返してからは、徐々に「死」ということについて意識することが多くなってきたなぁと。別に死にたいとか、そういうことではないんですけどね。若い時は、時間が無限にあると思っているというか、そもそも人生が無限だとか有限だとかなんて意識しないじゃないですか。最近は、有限の時間の中で、こういう生き方を続けていていいのかなぁとか、そういうことを漠然と考える時間が増えたなぁということなのですが。
この小説が発売されたのが、2018年で、その2年後に藤田さんは亡くなりました。きっと、この小説に登場する主人公たちのように、まだまだ現役だぞ!と思うことがいっぱいあったのでしょうね。


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