表題作を含む7作の短編からなります。それぞれの作品は、国内のどこか実在の場所をモデルにしているのかなぁと感じさせる具体的な描写があります。
「アンモナイトの探し方」は北海道のとある場所が舞台となっている作品です。話の中で、アンモナイトの博物館が登場するので、「あぁ、三笠がモデルなのかなぁ」と思って読んでいると、「三笠市と夕張市に挟まれた富美別町」とあり、「そんな町あったっけ?」と調べてみたら、ありませんでした。また、きっと、これは桂沢湖のことなだろうなぁとか、どの小説も、そんな感じで、架空の街なのですが、実在の街がモデルになっているようです。
また、どの小説にも、地学であったり、天文学などに詳しい人が登場するので、「もしかして」と思って作家の伊与原さんについて調べてみたら、神戸大学の地球科学科卒業で、東大で博士課程を修了した方だそうで、思ったとおりバリバリの理系でした。とても読み易く、文章に親しみを感じたのは、同じ理系だからかもしれません(笑) ほかの作品も読んでみたくなりました。
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