パン本に紹介されていたお店です。なかなか和歌山県に行くような機会はなく、人生で一回、白浜へ行ったことがあるぐらいなのですが、今回、出張で行く機会に恵まれました。「こ、これはパン屋に行くしかないだろう!」と張り切って(張り切る場面が間違っているだろう!というご指摘があると思いますが、それはゴモットモ)、集合時間の1時間前に紀三井寺に到着しました。
パン本に紹介されていたお店は、ほかにもう1件あり、まずはそちらへ行きました。食べログには、駅から1.5キロと書いてあり、「自分のペースなら15分で着くな」と歩いたところ、20分かかりました(後で距離を調べてみたら2.4kmありました・・・)。「マズイ、残された時間はあと40分しかない!早いとこ、パンを買って帰ろう!」と思い、そのパン屋の入口に立つと、「休業」の文字が・・・。久々に、「ガ~ン」という音が頭の中に響きましたね。しかし、ここで立ち尽くしている時間はありません。急いで戻らないと、もう1件の店に寄る時間がなくなってしまいます。ということで、「コンニャロ!もう二度と来てやらないからな!」と、心の中で悪態をつき、急いで駅方面に戻りましたよ。途中で走ったりしながら、帰りは15分で駅に着きました。そして目指す店が線路の反対側にあることに、そこで気がつきました。「いやいや、ちょっと待てよ。まさか駅の反対側へ行く自由通路が無いなんてことないよなぁ。残された時間を考えると、踏み切りがあるところまで迂回している時間はないし。あ~、二兎追うものは一兎をも得ずとは、まさにこのことか(泣)」と悲壮感を漂わせながら、駅の階段を上がって行くと、そこには線路の反対側に通じる道がありました。考えてみれば、駅の改札を出たときに、「あれ?どっち方面の出口に行けばいいんだろう?」と一瞬迷ったのでした。この時、いかに冷静さを失っていたかということですね(笑)
前置きがずいぶん長くなりましたが・・・。こちらのパン屋さんは、駅から徒歩1分もかからないところにありました。このパン屋さんの変わっているところは、敷地内に焼きパン、揚げパン、ベーグルのそれぞれの店舗があり、曜日ごとにあいている店が違うということです。私が行った時は、焼きパンのみオープンしていました。「機械に頼らず全て手ごねで生地を仕込んでいます。手ごね独特の弾力のある生地をしっかり焼くことで小麦の旨味を引き出し、シンプルで味わい深いパンに仕上げています」とのことで、たしかに、焼き加減は強めで、あまり具の味が強調されないように味付けを薄めにしているのかなぁと感じました。特に、「当店人気No.1」と書いてあったメロンパンは、あのサクッとした食感はメロンパンですが、甘さはかなり控えめにしてあり、その素朴な甘みと食感がとても美味しかったです。ほかのパンも、ひとつひとつ丁寧に作っているなぁというのが見ただけでわかり、このお店の方のパンへの愛情を感じました。苦労してお店に来た甲斐がありました。
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