ブックオフで「何か面白そうな本はないかなぁ」と、探していたところ、この本が視界に入りました。理系のはしくれとして、何が書いてあるか気になるところです。ということで読んでみました。
文系と理系では、生涯に得る給料に、こんなに差がありますみたいなことが書かれていて、それを見ると、「うわぁ、マジかぁ・・・」とヘコみます(笑)
理系はもっと報われるべきなのに、海外に比べて、日本の社会は、そういう仕組みになっていないということを、いろいろな例を挙げて説明しています。この本は10年以上前に書かれたものなので取り上げられていませんが、以前、蓮舫さんが事業仕分けの際に、スーパーコンピューターについて「2位では駄目なんでしょうか」と言ったことは、間違いなく、この本に取り上げられる事例だと思います。理系から言わせれば、「だから文系のヤツは・・・」と言いたくなることが多いということが書いてあります。
また、日本は、出る杭は打たれるというようなところがあり、独自性の強い研究には予算がつきにくいというようなことも書いてあります。
自分が学生の頃にも、科研費という補助金を省から貰って行っている研究(実験)がありましたが、それ以外は、あまりお金を必要としないシミュレーションなどが主流だったように思います。というように、やりたい研究をするというより、予算によって研究内容が決まってくるようなところがあるように思います。
今は国立大学も独立行政法人となり、積極的に企業とタッグを組んで共同で研究をするなどして、とにかくお金を集めるのがたいへんだということを、大学で先生をしている後輩が話していたのを思い出したりしました。
予算がなければ、やりたい研究は出来ませんから、もし良いアイデアを持っていても、それを検証することが出来ず、埋もれてしまう可能性があります。それを嫌って、アメリカへ研究の場を求める人も多いということも書いてあります。この本が出版された後、ノーベル賞を受賞された方が多数いらっしゃいますが、その中にはアメリカで研究されている方も多いので、説得力がありますよね。
ということで、この本が出版されて10年以上経ちますが、理系を取り巻く環境は、さほど変わっていないのかなぁという気がしました。
こちらのホームページもご覧下さい⇒いつでも北海道に行きたい!