先日、「理系白書」を読んだことを書きました(こちら)。この中で、江戸時代の鉄砲鍛冶職人「国友一貫斎」の作った反射望遠鏡について書いてありました。その望遠鏡を分解し、寸法、素材が全く同じレプリカを作ったところ、なんと月のクレーターまで見えるほど高性能だったそうです。「これは面白そうな話だなぁ。きっと誰かが小説にしているに違いない!」と思い、調べたところ、なんと、この文庫本が2月に出たばかりだということを知り、「これは運命に違いない!」と、購入しました(笑)
この小説は、一貫斎が近江から江戸に出てくるところから話が始まり、江戸で初めて見る、西洋から渡来した、いろいろなものに刺激を受けて、「もっといいものを作ってやる!」という思いを絶えず持ち続け、ついに望遠鏡を作るという話です。
もともとオランダ製の望遠鏡を見る機会があり、原理や寸法は、それを参考にしたとはいえ、気が遠くなるようなトライアンドエラーを繰り返したんだろうなぁということは想像に難くないですよね。一貫斎は、望遠鏡のほかにも、海外の鉄砲や測量計のようなものを参考にし、その機能をさらに高めたものを作っているそうです。
日本は海外で発明されたものの性能を高める能力に長けていると思いますが、この小説を読むと、もともと、日本人には、そういう資質が備わっているのかもしれないなぁと感じました。
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