あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」を読みました

またまた池井戸さんの作品を読みました。

この作品は、かなり以前から「こういう本がありますよ」という話を聞いていて、一度読みたいなぁと思っていたのですが、その本の分厚さを目の前にし、二の足を踏んでいました。なんと826ページの超大作ですからね。解説を含めると850ページ近くにもなります。文庫では、2つの出版社から出ているようで、1つは上下巻で、もう1つは1冊になって売っているのをブックオフで見つけ、私は1冊になっている方を購入しました(そちらが安かったので)。

このタイミングで読もうと思ったのは、最近、高速道路でのタイヤ落下に伴う痛ましい事故があったこと、それから、日産とSUBARUによる無資格検査や神戸製鋼のデータ改ざんがあったため、それと関連することが題材となっていそうな、この小説を読んでみたいと思ったためです。

この小説は、2002年に発生したタイヤ脱落事故と、それに関連した三菱自動車リコール隠しを題材としています。登場人物や細部についてはフィクションだと思いますが、最初のリコール隠し発覚から4年後に再度、リコール隠しが発覚した点や、それが旧財閥系の会社である点、二度目のリコール隠しが発覚するまでの間に起きてしまったタイヤ脱落に伴う死傷事故と、その原因など、大筋については、事実に基づいた内容となっています。

池井戸さんの代表作でもある「下町ロケット」と同様に、中小規模の会社の社長が主人公で、大手メーカと闘うという構図も同じです。そのため、下町ロケットと似ているなぁと思う点が多々ありました。

小説を読み終えてから知ったのですが、来年、映画化されるようですね。観に行こうかなぁ。

それにしても、この小説を読んでいて、人というのは、本当に忘れやすいなぁと思いました。2000年の三菱自動車リコール隠し発覚のとき、私は、三菱自動車の車に乗っていたので、「マジかぁ!」と思ったのは覚えているのですが、その内容をすっかり忘れていました。その4年後のリコール隠し再発も、なんとなく覚えていて、「もう三菱自動車の車に乗ることはないな」と思って、実際に、そうしているのですが、その原因もすっかり忘れていました。最近では、フォルクスワーゲンの排ガスのデータ不正問題や、その後、三菱自動車やスズキでも燃費データ改ざん問題などがありましたが、早くも忘れかけているし。

この小説に登場する自動車会社では、数年耐えれば売上も回復するというような経営陣の思惑があったりするのですが、たしかにユーザ側の忘れっぽさというのがある限り、こういう事件は繰り返されてしまうのかなぁという気がしました。

 

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