あれこれと

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井坂幸太郎さんの「SOSの猿」を読みました

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「私の話」と「猿の話」という章が交互に展開されます。それぞれ、全く関係していない話がそれぞれ展開していき、「どこかで交わるんだろうなぁ」とは思いつつも、通勤電車の帰りにしか本を読まないので、土日を挟んだりすると絶望的なまでに、それまでの内容を忘れてしまっていて、やっと話が交わってきた頃には、前半の話をだいぶ忘れてしまっていたのは残念でした(自分のせいではありますが)。
全体的に、ユルい感じで話が進んでいきます。また、不思議な世界観が描かれているので、あまり理屈で考えると「なんで?」「どうして?」と疑問ばかりわいてきて楽しめなくなってしまいます。「この小説の世界では、そういうものなんだ」と、考え方を切り替えるのが、小説を楽しむコツです(笑)
後半になってくると、いろんな謎が解けてきて、だんだんスッキリしていくのが良いところですね。レビューを見ると、昔から井坂さんのファンだった方には、必ずしも受けが良くはなかったようですが、私は面白いと思いましたし、井坂さんの読者に対する優しさのようなものも感じました。
小説とは関係ないのですが、ブックオフで買ったこの本は、ところどころに赤いペンで線が引いてあり、それが気になってしかたありませんでした。はじめは、どこか教訓にしたい言葉に線を引いているのかなぁと思ったのですが、「でかい猿じゃねえか」という部分にも線が引いてあり、さすがに、この言葉から教訓は得られないだろうと思ったり。学生が宿題で感想文を書くために使ったんだろうか?とか思ったりもしましたが、そのわりには、赤線が引いてあるのは、小説の真ん中あたりで前半と後半には無いので、どうも違うらしいなぁとか。この小説には引きこもりの若者が登場するのですが、どうも、その精神分析をしているところに興味があるようだなぁということがわかってきて、そういうことを勉強している学生か、そういう子供を持つ親か、そういう方が読んだのかもなぁと思ったり。こういうところが古本の面白さだったりしますね。

 

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