なんだか不思議な小説でした。ジャンルとしては、推理小説になるのかなぁ。ただ、フランシスコ・ザビエルについては、ある程度は史実に基づいていたり、そうかと思えば、時空を超えてしまったり、とてもシリアスな表現が使われたかと思えば、妙に軽いノリだったり、全体を通して、そういうアンバランスさを感じていたので、どうもすっきりしないというか、最後まで話に馴染めないまま読み終えてしまったなぁという印象です。あまり意識したことはなかったのですが、読み手としては「この小説は、こういう感じだろう」という先入観を持ちながら読み進めていき、その印象から外れると、どうやらスッキリしないんだなぁということに初めて気が付きました。というぐらい、この小説は、いろんなことが盛り込まれ過ぎているように感じたのですが、逆に言うと、柳さんは、いろんな引き出しを持っている作家さんなんだろうなぁと思います。
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