あれこれと

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檀一雄・太郎・晴子さんの「完本 檀流クッキング」を読みました


檀一雄さんの没後40年を記念して2016年に出版されました。そのことに気が付いたのが、5年前ぐらいだったかなぁ。それからちょっとずつ読んで、ようやく読み終わりました。読むのが苦痛だったというわけではないのですが、単行本は持ち歩くのに不便なので、ちょっとした移動のときに読んでいたら、こんなに時間がかかってしまいました(笑)
もともと檀流クッキングは、1970年代に出版されたレシピ本です。私は大学生の時に古本屋で文庫本を見つけて読みましたが、ほとんど写真が無いため、いまいち、どんな料理なのか出来上がりが想像できないものが多かったです。今回は、オリジナルに未収録の原稿を加え、さらに全料理の写真をカラーで載せたということで、かなり豪華な仕上がりになっています。それらを手がけたのが、長男の太郎さんと、その奥様の晴子さんです。
オリジナルが発売された50年近く前と今を比べると、ずいぶん食文化が変わったんだなぁということを感じました。たとえば麻婆豆腐なんかもレシピにあるのですが、文章から察するに、当時は、それほど一般的な料理ではなかったのかなぁとか。中華だけではありませんが、この50年間に海外から、いろんな料理が日本に入ってきて、美味しいものをいっぱい食べられるようになったことを感じます。そういう料理を海外で食べて、それを自分で再現してみて、調理方法も含めて、いち早く日本に紹介した一人が檀さんだったのかなぁなんて思いました。一方で、昔から日本人が食べていた田舎料理というか、そういうものが食べられなくなってきているんだなぁということも感じました。なんとなく、時代が進むほど美味しいものが食べられるような気になっていますが、昔のほうが時間をかけて丁寧に調理された贅沢な料理を食べていたんじゃないかという気もしました。
レシピ本といっても、半分はエッセイみたいな感じで、その料理との関わりについての内容が半分、残りは調理方法の説明ですが、九州男児らしく、かなり豪快というか大雑把なので、この本を読んだだけでは、なかなか同じ料理を作るのは難しそうです。今回は、分量などの説明が追加されているので、料理好きな方なら再現できそうです。
檀一雄さんといえば、火宅の人が代表作なので、それしか読んだことがない方も多いかもしれませんが、この本を読むと、檀さんに対するイメージがちょっと変わるかもしれませんよ。


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