あれこれと

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三浦綾子さんの「ちいろば先生物語」を読みました

ちいろば先生とは、実在した牧師である榎本保郎さんのことで、この小説は、その榎本牧師の伝記です。

ちいろばとは、聖書の一節に登場する小さいロバのように自分もなりたいという思いから、自らを小さいロバ、略してちいろばと呼んだことにちなんだ名前だそうです。

ちいろば先生は、はじめからキリスト教徒だったわけではなく、ちょうど戦時中という時代背景もあり、もともとは逆にキリスト教を毛嫌いしていました。しかし、日本の勝利を信じて疑わなかった戦争に日本が負けたことで、自分の精神の根幹をなすものが崩れてしまい、どうするべきかわからなくなっていた時に、キリスト教と出会います。その後は、持ち前の行動力と強い信仰心で、多くの人達に好かれ、敬われる牧師となります。

一言で書いてしまうと、それで終わってしまうのですが、この本を読んでいくうちに、ちいろば先生に一度会ってみたかったなぁと思うようになるでしょう。それほどに魅力的な方だったようです。

私は何か信仰しているわけではないので、あまり信仰心というのがどのようなものなのかよくわかりませんが、この小説を読んで少し理解できたような気がします。

小説の構成としては、いきなり伝記が始まるのではなく、三浦綾子さんがいかにしてちいろば先生を知るに至ったかを面白おかしく語るところから始まり、それから伝記へと続いていきます。三浦さんの小説と言えば、緊張感のある物語が多いですが、こんなユーモアのある文章も書くんだということは新鮮でした。

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