またまた職場の同僚にいただいたものです。いつもありがとうごさいます!
解説を読むと、「2013年に発表された数多くの短篇小説の中から選び出された年間優秀作のアンソロジー」とのことです。14の作家の作品が収められています。個人的に好きなのは原田マハさんの「無用の人」です。1ヶ月前に亡くなった父から、自分の誕生日に、日にち指定の宅配便が届きます。それをきっかけとして、ずっと疎遠だった父との数少ない想い出を回想するのですが、実は、父が自分の価値観をよく理解してくれていたということに段々気付いていくという内容です。いくつかの小道具を小説にちりばめ、間接的に父の想いを表現して行く手法は技巧的であって、それでいてちょっと切なく心温まるストーリーでした。ほかには、浅田次郎さんの「獅子吼」は、意外性があって印象に残る小説でした。
以前読んだ短編工場の読後にも思ったことですが、自分が読んだことがない作家のなんと多いこと!たいてい気に入った作家の作品を集中的に読んでいるので、なかなか他の作家の小説に触れる機会がありませんが、こういう本は一気に「知ってる作家」が増えるので良いですね。
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