あれこれと

北海道に関するホームページを作ったけど、いまいち訪問者が増えないので、ブログを立ち上げて、こちらを経由してホームページを訪問してくれる人が増えるといいなぁと。なので、こちらではテーマもなく、北海道とも無関係なことも書いていきます。こちらのブログを見た方は、リンク先のホームページ「いつでも北海道に行きたい!」も見てみて下さいね!

織田博靖さんの『「フェール・セーフ」に学ぶ災害対策論』を読みました

 

実家に帰ったら、たまたまテーブルの上にのっていた本があり、父から「読んでみたら」と渡されたので読んでみました。

「フェールセーフ」は「fail safe」を、そのままカタカナにしているので、「フェイルセーフ」とも書かれていることもあり、うまく検索で出て来なかったりします。

この言葉に、あまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、その言葉のとおり、もし失敗したとしても安全側に働きますよ という設計思想のことです。

たとえば、身近なところでは、水道の蛇口とか。最近はキュッとひねるタイプではなく、レバーを上下に倒して水を出したり止めたりするタイプが主流だと思います。皆さんの家で使っている蛇口はレバーを上げると水が出るか、それとも下げると水が出るか、どちらでしょう?私が聞いた話では、最近の家ではレバーを上げると水が出るそうです。それは阪神大震災の際に、上から何かが落下して蛇口のレバーを押し下げたまま止まってしまい、水を止めたいのでレバーを上げたいのに、それが出来なくなってしまったということがあり、その経験に基づいて設計思想が見直されたためだそうです。真偽のほどは確認したことがありませんが、そのように、もし何か(蛇口のレバーの上に何かが落下して動かせなくなること)が起こったとしても安全側に働く(水が出たままにならない)ように設計することがフェールセーフです。この「もし」を、想像するのがとても難しかったり、想像はできたとして、その確率がものすごい小さいことに対して、どこまで設計に反映するかというのが、とても難しいところです。なんでもかんでも設計に反映するとコストアップにつながりますので。

だいぶ前置きが長くなりましたが、この本でも、東日本大震災での原発事故などについて取り上げています。かと思えば、情報漏えい問題やシステム障害など、話があっちへ行ったり、こっちへ来たり。書いてあることはわかるのですが、もう少し体系的にまとめてあるとわかり易いんだけどなぁ・・・と。それから、取り上げている内容が多岐にわたるため、ある程度仕方がないとは思うのですが、「インターネットで検索すれば書いてあるのでは・・・」という広く浅い内容になっていることに物足りなさを感じました。著者の経歴を見ると、もともとはメーカで専門的な仕事をされてきた方のようなので、そこでの経験から、もう少し踏み込んだ内容にしたほうが良かったのではないかと思いました。そもそも、こういう本を買おうと思う人は、ある程度、フェールセーフについての知識がある人なのでしょうから。

 

こちらのホームページもご覧下さい⇒いつでも北海道に行きたい!