あれこれと

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川上未映子さんの「ヘヴン」を読みました

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なんとも気持ちが沈む小説でした。

内容は、中学生の男の子が、同級生からイジメを受けているのですが、それが陰湿で(陰湿じゃないイジメというものは無さそうですが)、殴ったり蹴ったり、だけど、それをアザにならない程度にやるので、先生や家族は、それに気が付きません。そして、男の子は、誰にも相談することなく、ひたすらイジメに耐える毎日を送ります。家族に相談しない理由のひとつには、少し複雑な家庭環境にあることが垣間見えます。

男の子は、イジメる子に自分の存在を気取られないように、「音をたてないようにして息をして椅子に座り、机の中の冷たいところに手のひらを置いてじっとしていた」りするのですが、この表現が、男の子の気持ちを実に上手く表しているなぁと感心しました。こういう文章を読むと、やはり小説家って、誰にでもなれるものじゃないんだなぁと思います。

話は反れましたが、その後、男の子は仲間を得ることになります。最後は、イジメはなくなるんだろうかとか、大人になって過去を振り返る展開になるんだろうかとか、最悪の結末になるんだろうかとか、いろいろな可能性を感じさせながら、話は展開してきます。あまりに気持ちが落ち込むので、早く読み終えてしまいたいと思い、普段は本を読まない休日にも読んでしまいました(笑)ただ、とてもよく練られていて、文章力も秀逸で、私が思う「小説家」らしい本を久しぶりに読んだなぁと感じました。

 

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