朱川さんはホラー小説家だそうで、そうとも知らずに、この小説を買ってしまいました。学生の頃、ホラー映画が大好きな友達がいて、彼に付き合って何本もビデオや映画を観たけど好きになれませんでした。基本的にビビリなもので(笑)
この小説は、そんな露骨なホラーではなく、世にも奇妙な物語的なお話です。7つの短編から構成されていますが、それぞれの話は別々なようでいて、実は、少しずつ関連しています。私がいいなぁと思った話は、「朱鷺色の兆」という作品です。主人公は、あるしるしを持つ人は、近いうちに死ぬ運命にあるということに気が付きます。一時期、そのしるしが自分にもついているのではないかということを疑い精神に異常をきたします。しかし次第に回復してきたある日、町を歩いていたら、そのしるしを付けた人を見つけて、その時、彼は・・・という話です。「もし、自分に同じものが見えたら、どうするだろう?やっぱり彼と同じようになるのかなぁ?」とか、いろいろ考えてしまいました。
電車の中で、この本を読んでいて、時々、背筋が寒くなりました。やはり、この手の本は夏に読むのが良いようです。
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