またまた池井戸さんの本です。ちなみに、この後も、池井戸さんの本を読んでいます(笑)。
この小説は、比較的、初期の作品で、その後の半沢シリーズにつながる要素を含んでいるように感じました。主人公は、銀行員で、銀行の中に正義と悪があるという構図だったり、小規模の会社は銀行の都合で簡単に融資を打ち切られてしまうという点だったり。ちょっと変わっているのは、「M資金」と呼ばれる徳川埋蔵金のような財宝が登場する点です。私は、それまでM資金なるものを知らなかったのですが、ネットで調べてみると、終戦直前に旧日本軍が東京湾に隠匿していた大量の貴金属などが、そう呼ばれているようです。そして、その存在をチラつかせた詐欺事件が、過去に何度もあったようで、この小説でも、過去の詐欺事件を紹介するところから話が始まります。
半沢シリーズやその後の作品に比べると、扱う題材の規模が大きかったり、「いくらなんでも、そこまでやるか?」という点があり、スケールが壮大すぎるなぁという印象を持ちました。
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